「手がむくんでブレスレットがきつくなった…」「指がむくんで指輪が外れない!」このような経験、ありませんか?体の部位で言うと、足がもっともむくみやすいとされていますが、手がむくんでしまうことも珍しくありませんよね。そこで、今回は手のむくむ原因が起こる理由や考えられる病気、対処法などを紹介していきます。
手のむくみはなぜ起こるのでしょうか。早速、詳しくみていきましょう。
むくみが起きる原因は、さまざまです。
たとえば、血管外へ水分を押し出す圧が増えること。血管内の水分が多くなったときに、血液が流れる圧力(静脈血圧)が上昇します。すると、血管から染み出る水分量が増加し、体がむくんでしまうのです。
ほかの原因としては、浸透圧が低下することも挙げられます。栄養失調や肝硬変などで血液内の栄養が少なくなると、血液内で水分を保つための力(浸透圧)が低下します。すると、血管の外に水分や塩分が増え、体がむくんでしまうのです。
また、座りっぱなしや立ちっぱなしなど同じ姿勢で居続けることでも、むくみが生じます。これは、血液循環が滞ることによって水分が溜まってしまうためです。
ほかにも、アルコールの摂り過ぎ、ストレス、睡眠不足、疲れ、冷え、ホルモンバランスの乱れなどによって、むくみが生じることもあります。
むくみはひと晩休むことが多い一過性のものが多いです。しかし、ゆっくり休んだのにかかわらず翌日に持ち越してしまったり、数日続いたりするような場合には、何らかの病気である可能性も考えなくてはなりません。それでは、手のむくみで考えられる病気について見ていきましょう。
甲状腺機能低下症は、甲状腺ホルモンが低下している状態のことを言います。だるさ、眠気、食欲低下、疲労感などの身体症状や、イライラ、抑うつ、情緒不安定などの精神症状が出ることも珍しくなく、さまざまな症状が見られる病気です。
甲状腺機能低下症によるむくみは、左右対称に起こり、足や手、顔などさまざまな部位に生じます。
腎臓・肝臓の疾患によって、むくみが引き起こされることもあります。
これは、血液中に含まれるアルブミンが減少、もしくは体外に排出されてしまい、血液中のたんぱく質が減ってしまうことからむくみが生じるのです。
手のむくみで考えられる腎臓・肝臓の疾患には、腎炎、腎不全、肝炎、ネフローゼ症候群などがあります。アルブミンの数値は、尿検査や血液検査で調べられるため、長期間のむくみでお悩みの方は病院を受診することが推奨されます。
月経前症候群とは、イライラ、落ち込み、胸の張り、むくみ、体重増加などのあらゆる症状のこと。個人差はありますが、月経3日~10日の間に起こり、月経開始後に症状が良くなっていくことが多いとされています。
この月経前症候群で、むくみが引き起こされることもしばしばあります。月経の周期によってむくみやすくなったり、むくみにくくなったりする場合、月経前症候群の可能性があるといえるでしょう。
手がむくんでしまったとき、どのようにケアしたらいいのでしょうか。ここでは、2つのポイントに絞って紹介します。
手がむくんでしまったときには、マッサージが効果的です。
まずは、ハンドクリームやオイルなどをたっぷりと取って手指全体になじませたら、爪や爪の周りなどを、円を描くようにマッサージ。そのあとは、指の付け根に向かってマッサージしていきます。
時間に余裕がある方は、手のひらや手首も撫でるようにマッサージして、脇の下のリンパへと老廃物を流していきましょう。
腕を伸ばすストレッチもむくみをケアする効果が期待できます。
やり方は簡単です。まず、腕を前に伸ばし、左の手のひらを上に向けます。そうしたら、親指以外の指を右手で軽くつかみましょう。あとは、つかんでいる4本の指を下向きにそらすだけ。15秒ほどストレッチしたあとは、反対も同様に伸ばしていきましょう。
手がむくまないようにするためには、どうしたらいいのでしょうか。ここでは、むくみ防止に役立つ3つのポイントを解説していきます。
むくみを予防するには、お風呂に入ることが大切です。普段、忙しいからと湯船につからない習慣の方は、湯船につかるようにしましょう。入浴中は、手や腕を撫でるように優しくマッサージするとさらに効果的です。
普段、塩分の多い食事や、インスタント食品などを好む方は、これを機に食生活を改善しましょう。
むくみ予防のために取り入れたい食材は、ビタミンEが豊富なナッツ類、カリウムが豊富に含まれるアボカド、むくみ改善に役立つとうもろこしなどです。
食事内容を変えるのが難しいという方は、ルイボスティーやたんぽぽコーヒーなどデトックス効果が期待できるものを飲むようにすると◎です。
デスクワークや立ち仕事など、同じ姿勢でいることによってむくみやすくなると言われています。そのため、血の巡りをよくするためにも、なるべく体を動かしましょう。
座ったまま上半身をひねるストレッチや、手を握ったり開いたりするグーパー運動などを行うだけでも十分効果的ですが、できれば1時間に1回くらいは歩くようにすると◎です。
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