「足がパンパンにむくんでしまった…!」という経験がある女性は多いでしょう。むくんでしまうことがしょうがないとは言え、できる限りは避けたいですよね。そこで、足がむくむ原因や、むくんでしまったときのケア方法などを紹介していきます。
身体の中で、むくみが生じやすいのは足のふくらはぎだと言われています。そんな足のむくみには、足が心臓から遠い位置にあり、血の巡りが悪くなりやすいこと、水分がたまりやすいことが関係しています。
私たちは、仕事などで同じ姿勢でいることが多いですよね。すると、血液やリンパ液など、足の組織液の循環が滞ってしまいます。その結果、細胞の隙間などに水分がたまってしまい、足がむくんでしまうのです。
また、疲れがたまっているとき、睡眠不足のとき、栄養が偏ってしまっているときなどにも、足がむくみやすくなってしまいます。生活習慣の影響により、血液を送り出すための働きが低下してしまうからです。そのほかの原因としては、加齢の影響、運動不足、冷え、ホルモンバランスの乱れ、アルコールの摂り過ぎなどが挙げられます。
このような原因で怒る足のむくみは、多くの場合、一過性のもの。ひと晩休んで治っているようならば、過度に心配する必要はありません。
足のむくみがひと晩経っても治らず、何日も続いてしまうときには、何らかの病気のサインが出ているのかもしれません。気になることがあれば、一度病院を受診しましょう。
心臓に障害があると、心臓がポンプとしての役割を正常に果たせなくなってしまいます。このような状態のことを心不全と言い、足のむくみ、動悸、息切れなどの症状が見られるようになるのです。
動脈硬化や狭心症、心筋梗塞など、心不全の原因が見つかることもあるため、足のむくみが長引いていることが気になる方は、一度病院に相談してみるとよいでしょう。
長引く足のむくみには、肝臓・腎臓の障害が影響していることもあります。
腎臓・肝臓とかかわっているのが、血中に含まれるアルブミンという物質。アミノ酸などの栄養素を運搬したり、血液の浸透圧を調整したりする働きを持っているタンパク質の一つです。
このアルブミンという物質が低下すると、血管内での水分調整が正常にできなくなってしまい、その結果、足のむくみが生じてしまいます。
アルブミンを合成する器官が肝臓、ろ過する器官が腎臓。つまり、アルブミンが低下しているときには、腎臓・肝臓に何らかの障害が発生していると考えられます。
アルブミン検査を受けることで肝臓・腎臓の動きを調べることができますので、むくみが長引く症状が見られたら病院を受診しましょう。
足のむくみがなかなか引かない場合、リンパ浮腫を疑うこともあります。
リンパ浮腫とは、全身に張り巡らされたリンパ管を通っているリンパ液が何らかの原因で滞り、四肢に溜まっている状態のこと。
リンパ浮腫の原因の多くは、がんの手術が影響していると言われています。リンパ節を切ったり、放射線を当てたりする手術によってリンパ節が損傷した結果、リンパ液が溜まってむくんでしまうのです。
なお、リンパ浮腫の症状は、術後すぐに現れるケースもあれば、5年、10年後などに突然現れるケースもあります。
また、がんの治療後ではなくともリンパ浮腫が起こることもあります。このような場合は、突発性リンパ浮腫と言われるようです。
残念ですが、リンパ浮腫は自然に治らない病気です。そのため専門の医師にかかり、管理してもらうことが望ましいとされています。
足がむくんでしまったときには、ケアをすることもポイントです。ここでは、足のむくみに効果的なケア方法を2つ、紹介します。
足のむくみには、マッサージが効果的です。
オフィスでも行いたいなら、足首回しがおすすめ。椅子に座って片方ずつ行っていきましょう。
①まずはどちらかの足を膝の上に乗せ、手の指で足の指を挟みます。
②空いている方の手の親指を使い、くるぶし横の凹みを押しましょう。そして、足を自分の方へと引き寄せて足の甲をストレッチします。
③手足の位置をキープしたまま、円を描くように足首を回していきます。時計回りだけではなく、反時計回りにも動かして、疲れやコリをほぐしていきましょう。
足のむくみには、ツボ押しも効果的です。
ここでは、足のむくみ解消の効果が期待できるツボ、山陰交(さんいんこう)を紹介します。
山陰交とは、内くるぶしの頂点から、指4本分上に位置するツボ。それでは、簡単にできるツボ押しの方法も紹介します。
足首の内側をつかみ、親指の腹で押していきましょう。このとき、3秒数えながらゆっくりとプッシュし、3秒かけて離します。この動作を10回ほど繰り返すと、足のむくみに効果的だと言われています。
むくんでしまったときに正しくケアをすることも大切ですが、できる限りむくみを予防していくのがポイントです。ここでは、むくみの予防に役立つ4つの方法を紹介します。
足がむくみやすい方は、食生活を見直し、改善していきましょう。
むくみの主成分は、水分、ナトリウムです。これらを溜めないためにも、過度な水分、塩分は避けることが大切。とくにスナックやカップラーメン、ファーストフードなどは避け、健康的な食事内容を心がけていきましょう。
あわせて、塩分の排出に役立ってくれるカリウムや、血流改善に効果的なビタミンEなどを適度に取り入れていくと◎です。
むくみを予防するためには、適度な運動を取り入れていくことも大切です。
たとえば、ウォーキングや階段の上り下り、アキレス腱伸ばしなどのストレッチ、先で紹介した足首回しなどを行っていきましょう。
また、寝るときには足の下にクッションなどを入れ、足の位置を少し高くしておくのも◎です。
女性の場合はとくに、冷えが原因で足がむくんでしまうことがよくあります。そのため、なるべく身体を冷やさないように工夫しましょう。
オフィスでどうしても身体が冷えやすいという方は、デスクヒーター、ブランケット、レッグウオーマーなどを活用していくことも大切です。また、身体を冷やしやすい飲み物、食べ物は避け、血流改善に効果があるビタミンEを含んだナッツ類を摂るようにすると良いでしょう。
血流をよくするためにも、なるべく同じ姿勢にならないようにすることも大切です。
立ち仕事をしている方は、休憩時間などにふくらはぎを伸ばすストレッチや屈伸などを行ったり、階段を使ったりしてむくみを予防していきましょう。
デスクワークをしている方には、1時間に1回のペースで立ち上がったり、スタンディングデスクに切り替えたりすることをおすすめします。
関連ページ